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FRP積層工

FRPとは、繊維強化プラスチックのことです。
繊維強化プラスチックは、ガラス繊維や炭素繊維などを補強材として埋め込んだ合成樹脂複合材料であり、軽くて機械的強度・耐食性・成形性にすぐれます。
小型船舶の船体、航空機の機材、浴槽・波板・保安帽などに用いられます。
そして、積層とはその名の通り、層を積み重ねることです。
積み重ねることで、普通の厚い板より強化されます。
つまり、FRP積層工とは、繊維強化プラスチックを積み重ね、強度を強くしていく工法です。

それを何のためにやるかというと、
プロファイルで製管工をしたあと、注入工で固めるのですが、下水管は、曲がっている箇所があったり、管径(管内の大きさ)が途中で変わる箇所もあります。
その場合、プロファイルの強度が曲がるところは弱く、管径が変わっているところはプロファイルを巻くことが出来ません。
その補強をするためにこのFRP積層工をやります。

次に、施工の流れを説明していきます。



 

この2枚は、仮締切工といって現在流れている底部箇所も塗る為流れをせき止める方法で、合板を用いて下水を1部せき止めている状況です。
これを左右2回行って底部のFPRを貼ることが出来ます。
2枚目が、完了の写真です。



これは、コンクリートプライマーを塗っている状況です。
これはFRP基材の付着を良くするためのものです。



 

 

この3枚は、基材(シート)を貼っている状況で、1層目、2層目、6層目になります。最終的には7層目まで貼ります。
1〜5層目までをガラスクロス※1、ロービングクロス※2を繰り返し、6層目はサーフェイスマット※3を貼ります。

※1 ガラス繊維を編んでシート状にしたものでFRPの基材として使用し混合液(主剤+硬化剤)を含浸させることでFRPになります。
※2 ロービングを日本語訳すると、流浪するという意味がありますが、それではなく、細長い繊維の束です。これを用いて製織した織物であり、FRPの基材です。
※3 耐酸性ガラスが使われており、FRP成形品表面を平滑にできるだけでなく、樹脂立地層を作ることにより耐蝕バリア層を形成することができます。



7層目のトップコート※4を塗り完了です。

※4 上がった塗膜の保護や、つやを出すために、表面に塗るコーティング材のことです。



裏込め注入工2

 

1枚目の写真に、注入ホースがプロファイルに接しているのが見えます。
このようにしてモルタルを注入していきます。

写真2枚目は、無線機です。
地上にいる作業員と管内にいる作業員で連絡を取り合います。



裏込め注入工1

 

裏込め注入工が始まりました。
裏込め注入工とは、地盤の沈下や既設構造物への影響を防止するため、既設管と更生管の間にモルタルを注入するという工法です。

この現場では、SPRモルタル4号※を使用しています。

一袋500kg入っていて、一日に約18〜24袋入れています。
天気などの都合によって、増えたり減ったりします。

※SPRモルタル4号 SPR工法に特化した裏込め材で、硬化後の耐久に優れ安定した強度が得られます。
水中でも分散せず、水を押し出しながら細部まで注入できます。



浮上防止兼支保工2

支保工材を組み立てた様子がこちらになります。
2mの幅で組み立てています。
管口には、シール材によって壁が作られているのが見受けられます。



管口シール工

既設管とプロファイルの間に急結材を使って壁を作ります。
そして、裏込注入工をしたとき、注入材が漏れないようにするために、“管口シール”をします。

写真は、管口シールをしている状況です。
プロファイルと既設管の間に手を入れようとしているのが見受けられます。

 

・粘土セメント

・ポルトランドセメント

そして、管口シールに使うシール材は「粘土セメント・ポルトランドセメント・水」を混ぜたものを使います。
触った感じは、ざらざらとしていて粘土のようでした。

混ぜている写真がこちらになります。↓



浮上防止兼支保工

 

製管が終わった後に、裏込注入工※1をします。
しかし、このまま裏込注入工をすると、プロファイルに浮力が生じ、管が浮き上がってしまいます。
また、注入した時の圧力により、プロファイルが変形してしまう可能性があります。
なので、それらを防ぐためにこの「浮上防止兼支保工」をしなくてはなりません。

1枚目の写真は、その支保工材※2を組み立てている状況です。
作業員の方々は、まるでどんな難しい手術でも正確かつ迅速に成功させてしまうスーパードクターのような、そんな手さばきで作業をしています。

※1裏込注入工 もともと使われていた下水道管と、更生管であるプロファイルに、間隙があります。
そこに固めるための液体を注入し、これまでの管とプロファイルを一体化する工法。
その工法は後に詳しく紹介していきます。2枚目の写真参照。

※2支保工材 支保工で使う材料。変型防止と浮上防止があり、組み立てることができる。
変型を抑えることができる。2枚目の写真参照。



製管工6

こちらが、製管工が終了した後の全景の写真になります。
右、左、上きれいに巻かれています。カビひとつ見当たりません。
このプロファイルの仕上りに一点の不満なし、全てが完璧です。



製管工5

画像は分かりにくいですが、プロファイルが終止点(終わりの位置)まで到達しました。

これにて、製管工は終了となります。
機械が壊れる、プロファイルが絡まる、地震や雨で中止になる等、何よりも困難で、「根気」なくしてはたどりつけない道のりでした。
ですが、一流の現場の方々により終了することが出来ました。



製管工4

製管工は、プロファイルを巻き続ける工法なので、いずれ1巻分のプロファイルはなくなります。
そこで、新しいプロファイルを接続しなくてはなりません。
その方法は、プロファイルにスチール補強材※が入っていて、それをもう片方につなぎます。
例えるなら、プラモデルのパーツの突起をもう片方のパーツの穴に入れるという感じです。
このことによって、プロファイル同士を合わせ、製管を続けることが出来ます。

※スチール補強材 スチールで出来た補強材です。
形は基本的にWの形をしています。
プロファイルにはめることが出来ます。

 



製管工3

この青くて大きいドラムが、内巻きプロファイルドラムになります。
これはプロファイルを巻いておく機械で、
700mもの長さを巻くことが出来ます。
中の丸いところからプロファイルを引張り、マンホールに入れていきます。

マンホールに入ったものがこちらです。
これを伸ばしていき機械につなげます。
タイヤグミのようなものです。



製管工2

これは自走式製管機という機械を組み立てている状況です。
自走式製管機とは、動力ユニットを用いて、プロファイルを巻いていくための機械です。
管の壁に沿って機械を設置し、巻いていきます。
例えるなら、柱の周りをぐるぐるとまわりながら登って行くレインボータワーという感じです。



製管工

これは、プロファイルという製管をするための材料となるものを機械によって巻いた後の写真です。
しっかりと漏れないように巻かれています。
この材料は、地震に強いだけではなく、軽いうえに硫酸のような液体に負けないという耐食性にも強い素材となっています。



前処理工(処分)

管内に溜まった泥、砂を吸い取っている状況です。
この吸い取ったものをバキューム車に集め、処分します。

※バキューム車 吸引機とタンクを装備したトラックであり、
液体(多少の個体物)を吸い上げることができる。

こちらが、コンクリートガラ(産業廃棄物)になります。
下水道管の中にはこのようなものが大量にあります。
写真はその中の一部です。
これらを全て処理していきます。


これが、コンクリートガラ(産業廃棄物)を運んでいる状況です。
まず、ユニックで黒い箱をマンホールにいれます。
次に、マンホールの中にいる作業員が黒い箱にコンクリートガラを入れます。
最後に、それをユニックで持ち上げ、
トラックの荷台に移動させて空けるという作業になります。
この手順を繰り返します。



前処理工(止水)

これは、止水工をしている状況です。その名の通り、漏水を止めるためにやります。
漏水個所をV字にけずりそこに充填工法という工法で、ひびわれたところにMC−2号※1を用いて隙間を埋めた後、
デンカ―キューテックス(TYPE−3)※をカットした部分に塗布します。
短時間で固まり、漏水していないか確認します。

※MC−2号 超微粒子セメントであり、ひび割れに注入することで、高強度、高耐久性、高浸透性のある注入効果を発揮する注入液。
短時間で固まる

※デンカ―キューテックス (TYPE―3) 止水、製品補修用の急硬セメント。
適量の水と練混ぜるだけで使用でき、接着力、耐水性、耐水厚が優れている。
短時間で固まる。



管渠洗浄工

こちらは管渠洗浄工といって管内を高圧洗浄機で洗う方法です。
とれにくい汚れをきれいにおとします。



事前調査

こちらは事前調査をしている状況です。
工事を始める前、管内がどのようになっているかを調べています。
白い矢印が異常個所をさしています。
数字は、マンホール上流からの距離の位置です。



着手前 〜空撮動画〜



着手前

こちらは着手前の写真です。古いという印象が強いと思います。
この下水道管をSPR工法※で、地震に強いものにしていきます。

※SPR工法 (Sewage Pipe Renewal Method)
簡単にいうと、下水道管を地震などの災害に強いものにする工法。
下水を流しながら施工ができ、環境によく工期が短いのが特徴。
作業手順は、管内洗浄→製管→裏込め注入→仕上げです。
詳しくは、このHPの進み具合に乗せていきますので閲覧していただけると幸いです。